2022年度 理事長所信

一般社団法人日野青年会議所

2022年度理事長所信

第50代理事長真﨑裕介

今こそONE TEAM

~対話から生まれる新たな未来~

 

【青年会議所との出会い】

私が日野青年会議所に出会ったのは33歳の時でした。自分の生まれ育ったこのまちで仕事がしたいと思い、会社を起こした年です。友達に仕事の相談と合わせて日野市の魅力を熱く語っていると、「JC入れば?」と言われたのが始まりです。初めて聞いた「JC・青年会議所」という言葉。私はその場で日野青年会議所のホームページを探しました。すると、日野のまちや子どもたちに対して様々な事業に取り組んでいる同世代の楽しそうな姿があったのです。

私は日野青年会議所のメンバーに話しを聞きに行きました。すると、青年会議所の活動を通してまちのことに取り組むだけでなく、皆それぞれ自分たちの仕事にも全力を注いでいるのです。そのメンバーはキラキラと、そしてギラギラと輝いて見えました。自分の仕事に誇りを持ち、日野というまちづくりにおいても高い理想を掲げ、夜遅くまで熱く語り合うその姿は、ただの異業種交流の場ではなく、何か特別な仲間ができることを感じ、私は入会を決意しました。

入会すると、そこにはたくさんの出会いと学びの機会がありました。日野だけにとどまらず、出向を通じて都内各地の青年会議所の志を同じくする仲間と出会うことができました。それぞれの地域において、まちの課題を解決するために、意見を出し合い、調査研究を繰り返し、運動を展開しているのです。

私はこの青年会議所に入会をしたことで、視野が広がり人生が変わったと感じています。今まで過ごして来た中では出会わなかった人と仲間となることができ、その仲間は私がやりたいと思うことを応援してくれて、時にはたりないところを補ってくれるのです。様々な意見を持つメンバーはそれらの違いを話し合いで解決し、相手が何をしたいのか真剣に聞き出そうとしてくれて、それを実現するためにどうすれば良いかを一緒に考えてくれるのです。どちらかの意見を通すのではなく、お互いの意見を尊重し、妥協点ではなく、より良い着地点を見つけ出す。青年会議所で学んだ対話を通して、私は仲間とともにこの1年を全力で楽しみながら、誇りを胸に青年会議所運動に邁進して参ります。

 

【青年会議所運動の仲間を集う】

青年会議所の仲間を増やすにはどうすれば良いでしょうか。1つはメンバー自身が青年会議所の魅力を体感し、その魅力を多くの人に直接伝えること。もう1つは、青年会議所のメンバーが活動を通じてまちの中に新たなファンを増やすことです。

私は「仲間を増やすのは誰かがやってくれる」という気持ちでいました。それは仲間を増やすことの重要性を意識していなかったからです。しかし、青年会議所運動を続けていく中で意識が変わっていきました。仲間が増えることで、まちを良くしたいと思う人が増え、結果としてこの運動がまち全体に広がっていくと確信したのです。

青年会議所運動に真剣に取り組み、自信と誇りを持って発信していくこと。そして目の前の人に想いを伝えること。誰かがやってくれるだろうという他人任せではなく、自分たちでこのまちを良くしていこうという仲間を1人でも多く集めることが、明るい豊かな社会へとつながるのです。

 

【まちでの楽しみを伝播する】

日野市の人口は年々増えています。色々な想いを持った人がいる中、「今まではこうだったから」「これからはこうすべき」という一方的な考えでは、まちはひとつになれません。誰かが我慢を強いられたり、誰かが生きづらい思いをしていたり、そんなことがないように、お互いの想いを尊重し合い、必要があれば助けが届き、それぞれが暮らしやすいまちを目指します。そこにはまず他者を知ること、自分の想いを伝えることが必要です。

以前は、子どもの遊びと言えば、サッカーや野球、鬼ごっこなど、みんなで公園に集まって楽しむものでした。そして大人たちも、まちかどでの立ち話しや、子どもの通う学校や地域のスポーツクラブを通して、家庭同士のつながりが多くありました。自然とお互いを知る機会があったのです。しかし時代が進むにつれて、家庭の中において1人でも楽しむことができるようになり、また、SNSを通したコミュニケーションも多くなりました。それぞれの人の楽しみ方が増えていく中で、まちの人への関心、地域のつながりという意識が薄れていき、そして地域の行事、まちの人が交流を持てる場が減ってきているのです。

今も昔も、地域の行事、まちの人が交流する場を作ってきたのは、自分たちのまちに愛着をもち、まちを楽しんでいる、このまちの人たちです。まちを楽しんでいる人が、さらにその周囲の人たちを巻き込むことで、少しずつまちを楽しむ人を増やしていくことができます。普段の生活の中に、まちでの楽しみが加わると、まちに対する愛着が生まれます。まちに愛着が生まれると、そのまちで暮らす他者への関心が生まれます。他者へ関心が生まれると、相手を知ろうとする行動に移すことができ、そこに新しい対話が生まれるのです。まちの中に対話が広まることで、まちを楽しめると同時に、お互いを尊重し、それぞれが暮らしやすいまちへ向かっていくことができるのです。

私たち青年会議所が、まちを楽しむ人たちとの対話を通し、より多くの人を巻き込めるような対話のきっかけを作ることで、まちの人たちが主体となって、自分たちのまちを楽しみ、まちに愛着を持てる人を増やしていけるように運動をしていきます。

【このまちが子どもを育てる】

学校教育のカリキュラムは年々新しいものになり、様々な体験型の授業も増えてきました。授業の中で自分たちが暮らすまちの課題を調査し、それに対してどのような解決方法があるかを発表することもしています。地域の課題については鋭い着眼点で私たち青年会議所も勉強になるほどです。

一方で、子どもたちは自分の将来についてはなかなか想像ができていない現実もあります。どのような大人になりたいのか、どのような社会で生きていたいのか、その想いを表現することが苦手なのだと感じています。子どもたちは決して考えていない訳ではなく、聞き出してあげるとぼんやりとでも想いを伝えてくれます。子どもたちが未来に向かっていきいきと希望を持って成長していくために、このぼんやりとした未来の姿がだんだんとかたちになっていくことが必要です。そのために、まちの人との交流や、このまちの文化や歴史、商業を知る機会を通し、自分自身で様々な経験をして、嬉しい思い出、前向きな思い出を作ってもらいたいと考えます。

たくさん経験するだけでは、子どもたちは想いを表現することができません。経験から学んだことを、本人が自ら選択をして、行動に移していくのです。その行動に対して、まちの大人たちが、認めてあげること、向き合ってあげることが必要です。経験と表現の繰り返しで、子どもたちは自分の歩んでいく道を一歩一歩進んでいけるのです。

このまちが一体となって、子どもたちが安心して自分らしさを発揮できる環境を作っていきます。このまちで育った子どもたちは、まちへの愛着を持ち、それはいつか、目の前の困っている誰かを助けてあげられる優しさへとつながるのです。そして将来また、まちの子どもたちとも向き合ってくれるような大人になっていくと信じています。

 

【青年会議所を次世代へ】

1974年12月、日本で526番目の青年会議所として日野青年会議所が誕生しました。日野市制が誕生した10年後、日野市内の青年たちにより、自分たちの手でこのまちをより良くしていこうと日野青年会議所が立ち上げられたのです。その後50年近くに渡り多くの先輩がいたる所で活躍をされています。私たちが子どもの頃から参加していたお祭りが、実は青年会議所がきっかけを作ったという事も入会してから知りました。先輩方が築き上げてきた信頼の積み重ねが、今、行政や地域の協力団体、多くの人と対話できる環境を作ってくれています。

来年、日野青年会議所は創立から50年を迎えます。連綿と受け継がれてきた日野青年会議所の歴史を振り返りながら、日々運動を行えることに感謝し、このバトンを次世代へ繋ぐ1年にしていきます。

 

【結びに】

時代の流れとともに、まちの人も入れ替わり、風景も変わっていきます。その時代に合わせたまちづくりが必要です。同じ考え方でひとつにまとめるのではなく、このまちに暮らす人という共通のテーマで仲間となり、相手を知ること、自分の想いを伝えること、そして、お互いにとってより良いゴールを新たに見出すことが必要です。今こそ対話を通してお互いを認め合い、人のことを想いながら、このまちがONE TEAMとなり、みんなで暮らしやすいまちをつくって行きましょう。